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11月, 2025の投稿を表示しています

文化の定義とは?

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今週もまた大阪に研修のため出張してきました。 梅田地下改修工事が終わって、京都線が大阪駅への乗り入れが地下になり、ほかのJR路線との乗り換えに時間がかかるようになってしまいました。 東京も渋谷駅や横浜駅もそうですが、大規模な改修工事の後は、電車の乗り換えが不便になってしまうのは仕方のないことなのでしょうか。 大阪駅を歩いていて、思い出したのが大阪万博を機に大阪ではエスカレーターで歩かず立ち止まる習慣が広がっています、というニュースを目にしたのですが、大阪駅ではみなさん普通にエスカレーターもガンガン歩いていたので、やはり習慣化されるのは時間がかかるのだな、と思いました。 しかし、エスカレーターの右側に立ち止まる文化は昭和の頃の大阪万博で始まったともされるので、もしかすると近い将来エスカレーターを歩く人は見なくなるかも知れませんね。 せっかちなわたしとしては、なんとも言いようのない事ですが、社会の風習とルールに従っていくしかないと思っています。 もし両側を歩かない文化が完全に醸造されるためには、あおり運転や飲酒運転が(悪)として認識されるようになったのと同様、事故というインパクトに他ならない気がします。(罰則という意見もあるかも知れませんが世界的にそれを導入している国もなく現実的ではないかも知れません。) その文化や習慣はどのように作られるのか?いくつか理論がありますが、社会学者のリントンは「文化は学習された行動とその成果の統合形態である。」と言います。 その通りで、人々はこれは良い事なんだな、悪い事なんだな、と学習した結果、それがルールや道徳になっていくのだと思います。 これからまた10年、20年と時間が経つにつれて、今まで当たり前だったことが変わってしまう多くのことがありそうですね。

ディスブランディング

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 ジュエルロブション、超高級レストランの代名詞となった憧れのお店ですが、ひとり○万円〜 という非現実的な価格設定で、庶民のわたしたちはなかなか手が届くところではありません。 あまり知られてないのが、ジュエルロブションがプロデュースしているパン屋さんがすぐ近くにあり、ここのパンやケーキはやや高いものの、無理せず手の届く価格設定です。 恵比寿ガーデンプレイスの地下にありますので、何かのお話のネタやお土産にオススメです。 このようにジュエルロブションとして超高級レストランというブランディングがされているので、パン屋さんも多少強気の価格設定でも不思議とお得な感覚に陥るのも、ブランディングの効果ですよね。 ジュエルロブションであれば超高級レストランというブランディングがされていますが、ディスブランディングという言葉を聞かれたことはありますか? 「こちらのお店ではラーメンしか提供ができません。」 「必要最小限の設備で使っていますので、その分お求めやすい価格となっております。」 「納期はかかりますが、その分安くしています。」 というように、他社や他店よりも劣ることを全面に出して、安さやお得感を演出するブランディングのことをディスブランディングと言います。 わたしは個人的にディスブランディングの成功例としては昔のZOZO townを思い出します。 SNSの投稿者たちから 「送料が高すぎる」 と言った声を受けて、 前澤友作さんは 「ただで商品が届くと思うんじゃない」 と発言して、大炎上。 その後「心を入れ替えて生まれ変わる」 と株主総会で謝罪し、一点送料の価格設定を自由化にして、無料で配送される商品が生まれました。 それによりネット通販に馴染みのない高齢者も含めて通販サイトが盛況となるきっかけとなりました。 何よりこの炎上から送料の自由化にしたタイミングがすごく早くて、こんな決断して大丈夫なのかな?と思ったのもなんのその、一転して好業績になったのは驚きでした。 このように意図的に演出したものではなかったものの、ブランドイメージがマイナスからのプラスに変わったのはディスブランディングからの復活例と言えるのではないでしょうか。 弊社でもどんなブランディングをしていくのか、これから先考えていかなければいけないな、と日々考えていますが、研修業でのブランディングってすごく難しいです。 ...

同調圧力は正義か悪か

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  前日の鳥取の米子から大阪に移動し、大阪城近くのホテルに泊まりました。前日の米子→大阪間の移動が長すぎて、不思議なことに東京から鳥取に行くよりも、大阪から鳥取に移動するほうが時間が掛かります。体調も悪くてヘロヘロで移動したのは前日のブログの通りです。しかし、体調はだいぶ回復して、朝には晴れた秋空に大阪城が綺麗に見えました。 関西の方はよくご存知かと思いますが、大阪城のすぐ近くに大阪城ホールという大型施設があり、体調も悪いからもう寝よう、と思ったら22時頃に大阪城ホールでコンサートが終わったのか次々と人が出てきました。窓からその人の流れをみていたら、数人の集団が大阪城公園駅(これが最寄りの駅)ではない方向に進むと後ろの人たちも次々とついていき、最終的には多くの人たちが道を誤って引き返していく、という光景を目にしました。 わたしもこんな経験はあったなー、と思ったのですが、人の流れには従っていかないと、もしくは従っていけば駅に着く、みたいな考えなんですよね。 日本人は特に同調圧力が強いとされていて、目立った行動をする、人と違う発言をする、など規則やルールにないものでも、集団に従う傾向があります。 例えば10人で食事をするとして、9人が同じメニューを頼むと、10人目の自分もなぜか同じメニューにしないと、と謎の圧力を自分の中でも感じます。 面白い例えがあって船が遭難して沈没しかけている時に、乗客の数に対して救命ボートの数が足りないので、船長は乗客に海に飛び込んでもらうために、こう言います。 アメリカ人に対して・・「飛び込めばヒーローですよ」 ロシア人に対して・・「海にウォッカのビンが流れていますよ」 イタリア人に対して・・「海で美女が泳いでいますよ」 フランス人に対して・・「決して海には飛び込まないでください」 イギリス人に対して・・「紳士なら海に飛び込めますね」 ドイツ人に対して・・「規則ですので海に飛び込んでください」 日本人に対して・・「みなさんはもう飛び込みましたよ」 この船長の言葉は秀逸に各国の特徴を表していて、アメリカはヒーローイズム、ロシアはお酒好き、イタリアは女性好き、フランスは慎重派、イギリスは階級社会、ドイツはトップダウン、日本は同調圧力、それらが有効な動機づけになるというジョークです。 組織において同調圧力の強い日本では ○協調性のある行動をす...

グリーン席は儲かるのか?

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 これは今日の研修で鳥取県の米子駅で撮影した写真です。この車両は新型やくもと言って、なんと2024年に40年ぶりに改良された車両だそうです。 10年ほど前に大阪に住んでいた頃に、米子や出雲は行ったことがあって、旧型やくもでしたが、揺れがすごくて、嫌な思い出がよぎりましたが、新型になり揺れがだいぶ軽減されていました。 独立シートのグリーン席(隣がいない)の乗り心地も良かったのですが、なんとコンパートメント車両があり、そこはなんと2人以上の予約が必須ですが、席をくっつけてフルフラットになるという、すごい車両なんです。しかも2人利用なら普通席料金でいけるそうで、それだけでも乗る価値がありそうですね。 そして、見える景色もまるで「兎追いし〜」とバックミュージックが流れそうな情景で、都会の喧騒を忘れさせてくれます。 しかし、今日は研修なのにとにかく体調が悪い。なんとかやりきって新型やくもに乗るもダウンしながらの乗車となりました。 日本全国どの都道府県もほぼ行きましたが、未開の県は残り2県となりました。 今日のお話はややマーケティング目線で、グリーン車は儲かるのか?という話をしたいと思います。 たくさんある普通席とグリーン席どっちが儲かっているのでしょうか? 正確は乗車率が同じならどちらもほぼ同じという結論です。これは飛行機のエコノミー、ビジネス、ファーストについても同じことが言えます。 収容率に対して値段を設定しているので、同じになるように計算されています。 つまりはどっちから埋まるのか、ということのほうが収益率に関係しています。飛行機の国内線は上位クラスのほうがやや収益率が悪いので乗客がややお得であるのは、国内線では時間が短いので上位クラスを求める人が少ないだろうという航空会社の目算です。 一方で長距離国際線のビジネスクラスはドル箱とも言われています。ファーストクラスはどちらかというとブランドイメージやロイヤリティに寄与している側面が強いかも知れません。 またこのあたりもいつか詳しくお話していきたいと思います。

システムコーチングをラグビーから学ぶ

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 先週末大学ラグビーを観に行ってきました。 学生の頃から時々観戦に行くのですが、この秩父宮ラグビー場の客席とフィールドがとにかく近いです。 指定席でなくて自由席でこの近さです。 (むしろ自由席のほうが近い) 選手の掛け合う声やぶつかり合う音もよく聞こえてきて、すごく隣接感があるのでオススメです。 長年応援に行ってるので、ラグビーのルールもかなりわかるようになりました。 ラグビーの魅力は迫力だけでなく、3つの大きな魅力があると個人的に感じています。 1、紳士のスポーツであるが故に審判には逆うことはせず、どんなジャッジも受け入れる。相手チームにもヤジをしない。 2、役割やルールを状況に応じて判断しなければならず、頭をとても使うスポーツである。 3、one for allという言葉がラグビーで派生したように、ひとりが全員のチームのために貢献する精神が醸成されている。 この3が個人的には最大の魅力ですね。 みなさんはシステムコーチングという言葉を聞いたことがありますか? (システムコーチングを主体とした本は日本ではいまだに存在しないくらい新しい概念です) まさにこのシステムコーチングがラグビーのチームには存在します。 この話をすると長くなってしまうのですが、システムコーチングとは通常のコーチングと異なり1対1ではなく、集団に対して行われます。 つまり主語が「わたしたち」や「チーム」になるわけです。 個人がどう感じるのかではなく、チームとしてどう感じるのか、を考えるということです。 例えば個人的にいまの仕事に満足して充実しています、ではなくてチームとして総じて仕事に対して不満を感じていれば、それがチームとしての声となるわけです。そこへアプローチしていく、これがシステムコーチングです。 話はラグビーに戻りますが、誰かひとりのこの力に頼ってボールを集めても機能しないので、みんながなにをしなきゃいけないのか考える、まさにシステムコーチングですね。ラグビーでは「規律」というものも重視されます。これが大事な言葉で、ラグビーを好きでいる理由のひとつでもあります、 いつかスポーツチームに対してチームマネジメント、システムコーチングの研修をやってみたいです。 また興味がある方は個別にコンタクトください。 ちなみに、この試合では異例中の異例な事態に遭遇しました。なんと自チームが勝ってい...

受援力とは

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  弊社ハンドアウトをリニューアルいたしました。 知り合いのWEBデザイナーに依頼しまして、大変素晴らしい仕上がりです。 創業当初は自作していましたが、全然見栄えが違いますね。 わたしにないデザインスキルや税務知識、法務知識、労務知識、デジタルマーケティング、など講師以外にも様々な人の力を借りて会社が成り立っています。 そしてもちろん多種多様な研修とコンテンツアイデアを提供する講師はもちろんのこと。 わたしひとりでは何もできないちっぽけな人間ではありますが、この「人を動かす、人に頼る」ということも大切な社会人にとってのスキルであることをお伝えしなければなりません。 「人を動かす」はリーダーシップ力ですね。 一方で「人に頼る」は受援力と表現されます。 リーダーシップはどちらかと言うと「指示」 受援力は「依頼」です。 なんとなく上からのお願いと、下からのお願いという感覚があります。 ここが重要で、如何にして「自分の力ではどうにもできないので、あなたの力を貸して欲しい」というメッセージを発信できるかがポイントです。 そのためには2つ重要なことがあります。 1、何をして欲しいのか、なぜして欲しいのか明確に具体的にする →依頼するにも適当に投げるのではなく、丁寧に何をどのようにして欲しいのか、できるだけ詳細に伝えなければ相手は快く引き受けてもらえません 2、相手との信頼と報酬 →受け手にとって、依頼されたことでなにが対価であり、メリットになるのか、その点も考慮すべきことですよね。お金だけではなく成長であったり、経験であったり、それらも受け手にとってのメリットになります。相手との信頼関係が変数となることも理解しなければなりません。 受援力が高い人こそが仕事において、成功に近い人だとも言えます。 ひとりでできることは大きな会社でも小さな会社でも限られるのは同じです。 頼れる人との出会いと関係がビジネスの発展に重要な訳ですね。 いまレイテストナレッジに関係している皆様、いつもありがとうございます。 これかも末永くよろしくお願いします。